ADHDってなに?

発達特性と作業療法

ADHDとは?

ADHDは「Attention Deficit Hyperactivity Disorder」の略で、日本語では「注意欠如・多動症」といいます。発達障害のひとつで、脳の働き方の違いによって、次のような特性があらわれます。

  1. 注意が散りやすい(不注意)
    • 話を聞いているようで、頭に入っていない
    • 忘れ物が多い
    • 課題に集中し続けるのが難しい
    • 指示が抜けたり、細かいところを見落とす
  2. じっとしていられない(多動)
    • 授業中に立ち歩いてしまう
    • 手足がそわそわ動いている
    • しゃべりすぎる
  3. 思いつきで動いてしまう(衝動性)
    • 順番を待てない
    • 思ったことをすぐに口にしてしまう
    • 相手の話を最後まで聞かずに返答してしまう

「親の育て方が悪かったのでは?」と思われがちですが、それは誤解です。ADHDは脳の発達や神経の伝達のしかたに特性があるため、本人も努力しているのに難しいのです。

ADHDのある子の「得意」と「苦手」

得意なこと苦手なこと
興味のあることに没頭する興味がないと集中できあい
発想力が豊か、ユニーク細かい作業や段取り
エネルギッシュで活発同じ姿勢を保つこと
新しいことへの好奇心計画を立てて動くこと

ADHDの子は、環境や支援の工夫で伸びていく可能性がとても高いのです。

ADHDはどう診断されるの?

心配な場合は、小児科や児童精神科、発達外来で相談できます。
医師は、お子さんの行動や生活の様子を聞き取り、必要があれば診断や支援の提案をします。診断=すぐに薬、というわけではありません。環境調整や対応の工夫が中心です。

家庭でできるサポート


スモールステップで伝える:「宿題しなさい」より「ランドセルから教科書を出してね」など具体的に。
見通しを持たせる:タイマーや予定表を使うと安心します。
「できた!」を一緒に喜ぶ:できたことを見つけて、小さくてもたくさん褒める。
体を動かす時間を作る:身体を動かすと集中しやすくなる子もいます。

まとめ:ADHDの子の育ちを支えるために

ADHDは、困った行動の「原因」ではなく、その子の「特性」です。
「ダメな子」「問題のある子」ではなく、「得意・苦手のバランスが違う子」なんです。

まずは「うちの子はどういうときに困っているのかな?」という視点で、日々の様子を観察してみましょう。親が理解し、安心して関わることが、何よりの支援になります。

こちらもどうぞ☟

コメント

タイトルとURLをコピーしました