就学支援シートは、お子さんが新しい環境でも今まで培ってきた力をより一層発揮していくために、就学前の支援について学校の先生に引き継ぐことを目的にしています。園と保護者、その他関係機関の方が協力して作成するものです。
お子さんの特性や苦手なこと、配慮が必要なこと、安心して過ごすための対応など、入学前に小学校に伝えたいことがあったら、利用しましょう。
就学支援シートの具体的な記入例
Ⅰ.成長・発達の様子 | ||
健 康 ・ 生 活 に 関 す る こ と | 健康・身体 | 健康上や身体上の必要な配慮点など |
・小児喘息があり季節の変わり目に発作がおこる ・アレルギーがある(卵) | ||
身体の動き | 車いす・補聴器などの使用状況・動作・手指の器用さなど | |
・両耳に常時補聴器使用 ・ハサミがうまく使用できない | ||
日常生活 | 身支度・食事・トイレ・配慮事項など | |
・変色があり野菜は食べられない ・洋服のボタンやフックが苦手 | ||
人 と の 関 わ り に 関 す る こ と | 人との関わり | 誰とでも関われる・特定の相手なら関われるなど |
・親しくない人と都は緊張して離せない時あり ・年下の子と遊ぶことが多い | ||
集団への参加 | 集団参加への支援の程度・配慮事項など | |
・小集団であれば声掛けにて参加できる ・ルールが複雑だと参加できない | ||
コミュニケーション | 言語指示の理解・要求の伝達方法・配慮事項など | |
・言葉で要求を伝えられる ・一斉指導では、指示理解難しい | ||
活 動 | 主な活動の内容 | 好きな課題・苦手な課題・特に重視した課題など |
・絵を描くことは得意 ・体を動かす課題もすき | ||
興味・関心 | ・昆虫好きで、一人で図鑑をよんでいる ・好奇心旺盛でいろんな課題に興味をしめす ・自分の思い通りにならない頃があるとパニックになり、手が出る場面あり | |
Ⅱ.支援内容・方法の工夫や配慮に関すること | ||
教材や教具・環境や働きかけの工夫・支援のコツ、パニックが起こったときに収める方法・効果のあった支援など ・みんなの前で意見を述べるのが苦手なので、教員が代弁して伝えている ・指示理解が十分でないため、指示の前に名前を呼ぶ ・パニックになった際には、集団から話してクールダウンしてから集団に戻るようにしていた | ||
Ⅲ.就学後も引き続き教育支援が必要と思われる内容や配慮事項などに関すること | ||
これまでの支援により伸びたこと、これからも伸ばしてほしいこと ・新しい先生やお友達など、換気用になれるまでに配慮が必要である ・入学後も他のお友達と合わせられずに注意を受ける場面が予測されるため、支援が必要 ・注意を受けたら素直に反省することができる | ||
Ⅳ.就学後の生活に関する意向・要望・期待など(保護者記入欄) | ||
学校生活 | ・優しい性格なので、本人を認めて伸ばしてほしい ・時間割変更など急な予定変更でパニックになる可能性あり、個別で伝えてほしい ・パニックになった際にクールダウンできる場所を用意してほしい | |
家庭生活 | ・宿題が家でできるか心配があります ・持ち物の準備など今までは親がしていたので、どの程度できるか不安があります | |
その他 | ・「学びの教室」に通いたいと思っています。どのような手続きが必要でしょうか。 |
Ⅰ~Ⅲ:園や関係機関が記入
Ⅳ :保護者が記入
まとめ
就学支援シートを出すことで、色眼鏡でみられてしまうかも、と不安を持つ親御さんもいらっしゃるかと思います。しかし、就学支援シートの情報を出しておくことで、園や関係機関が把握している「この子に有効な支援の方法」を学校に共有することができ、実際に子供が学校で困ったときのサポート方法の見本を出しておくことができるのです。切れ目ない支援を子供が受けられるよう、活用してみてください。
コメント