夏休み終盤の過ごし方

学齢期の対処法

夏休みが終盤に差しかかると、親も子も「そろそろ学校…」と気になり始めます。
発達特性のある子にとっては、長期休みから日常生活に戻る切り替えが大きなストレスになりがち。スムーズに新学期へ移行するためにはどんな準備が必要でしょうか。

新学期のスタートを少しでも安心して迎えるために、親が意識しておきたい工夫をご紹介します。

生活リズムを“少しずつ”戻す

夏休みはつい夜更かし・朝寝坊になりやすいもの。
でも新学期直前にいきなり「早く寝て!」と言っても子どもは対応できません。

おすすめは2週間前からの微調整です。
• 就寝時間・起床時間を毎日10〜15分ずつ早める
• 朝は学校に行く時間に合わせて「朝ごはん&着替え」までを練習
• 夜のゲームや動画は少しずつ短縮

➡ 無理なく、体内時計を学校モードへ。

「学校モード」を視覚で意識させる

発達特性のある子は「見通しがないと不安」が強くなります。
そこで、夏休み終盤は学校を意識する仕掛けを取り入れると効果的です。
カレンダーに「新学期スタート」の日をマーク
• 1週間前から「あと〇日で学校だね」とカウントダウン
• 持ち物の準備(上靴・体操服・文房具)を一緒に整える

➡ “学校が近づいている”ことを、目で確認できると安心につながります。

「学校練習」で見通しをつける

特に不安が強い子には、シミュレーションが効果的。
• 通学路を歩いてみる
• 教科書をランドセルに入れて背負ってみる
• 夏休みの宿題を学校に持っていくイメージを話す

➡ “やってみたことがある”という経験は、大きな安心感になります。

気持ちの切り替えをサポートする

夏休み終盤は、子どもも「まだ遊びたい」「学校いやだ」と揺れる時期。
そんなときは否定せず、気持ちを言葉にさせることが大切です。
• 「学校始まるのイヤなんだね」
• 「どんなことが心配?」
• 「一番楽しみにしていることはある?」

不安を吐き出したあとに、ポジティブな視点にリフレームしていけると理想です。

夏休み終盤の予定は“控えめ”に

お盆明け〜新学期直前にイベントを詰め込みすぎると、疲れがピークになり学校生活へ移行しづらくなります。
• 終盤はあえて“家でのんびり”を意識
• 遠出よりも「近場での楽しい時間」
• 睡眠と食事リズムを優先

➡ 体力・心のエネルギーをチャージしておくことが、新学期への一番の準備です。

親自身も“ゆるむ”ことが大事

子どもは親の気配を敏感に感じ取ります。
親が「早く準備しなきゃ!」「ちゃんとやらないと!」と焦っていると、子どもの不安はさらに高まります。

親ができることは、完璧を目指さず、7割くらいでOKと思うこと。
「なんとかなるよ」「一緒にやれば大丈夫」という安心感を伝えることが、一番の支えになります。

まとめ

発達特性のある子にとって、新学期は“大きな環境の変化”です。
• 生活リズムを徐々に戻す
• 見通しを“目で見える形”にする
• 学校のシミュレーションをする
• 気持ちを受け止め、不安を和らげる
• 夏休み終盤は“ゆるやかに過ごす”

この5つを意識するだけで、子どもが安心して新学期を迎えられる確率はぐんと高まります。

親子でゆったりと夏休みの終わりを過ごし、笑顔で新しい学期をスタートできるといいですね。

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