「最近、子どもを叱ってばかりいる気がする…」
「怒鳴りたくないのに、つい声が大きくなる…」
親自身の疲れがたまる時期は、
いつもより“叱りすぎ”になりやすくなります。
作業療法士として多くの親子に関わってきた経験からも、
叱りすぎには“前兆サイン”があり、早めに気づけば立て直しができます。
今回は、
「どこが叱りすぎのラインなのか?」
「どう気持ちを調整したらいいのか?」
を丁寧にお伝えします。
叱りすぎサイン(親側)
① 声がいつもより大きくなる・強くなる
・普段より語尾がきつい
・何度も同じことを繰り返して言ってしまう
・「また!」「なんで!」が口癖になる
→ 身体が緊張し交感神経が優位になっているサイン。
② “正しさ”を通そうとしてしまう
・子どもの気持ちより“ルール”が最優先
・相手が納得するまで説明し続けてしまう
・「だって〇〇でしょ!」と論破しようとしてしまう
→ 疲れていると、柔軟性が落ちるために起こりやすい現象です。
③ 子どもの小さなミスに過敏になる
・ちょっとしたこぼし
・ちょっとした遅れ
・いつもの癖(だらだら・忘れ物)
→ 普段なら流せることにイライラするのは、
親のキャパが限界に近いサイン。
④ “叱りながら後悔している”
叱っている最中に
「また怒ってる…」
「こんな言い方したくないのに…」
と思う状態。
→ 心と行動がズレているときは、ストレスがピークに近い証拠です。
⑤ 子どもの表情が曇るのを見て胸が痛む
子どもが
・ビクッとする
・黙り込む
・泣きやすくなる
そんな反応を見ると胸がズキッとするとき。
→ “叱りすぎている気がする”という自分の内側の声を無視しないことが大切。
叱られすぎサイン(子供側)
親の叱り方が強い・頻度が高いと、子どもは以下のような変化を見せます。
① すぐ泣く・すぐ固まる
→ 情報処理が追いつかず、防御反応が働いている。
② 逆に反抗が強くなる
→ “戦うモード”になってしまい、指示が通りにくくなります。
③ 顔色をうかがうようになる
→ 「怒られないように」が行動の主軸になり、自己肯定感が下がりやすい。
④ ちょっとしたことで「ごめんなさい」をいうようになる
→ 本心ではなく“怒られないための謝罪”になっている場合。
今日からできる“叱りすぎを止めるスイッチ”
① まずは「無言介入」
叱る前に、まず
• そっと近づく
• 子どもの横に座る
• 荒れている手をそっと止める
声を出さずに関わるだけで、親も子どもも落ち着きやすい。
② 「今、疲れてるだけ」と言葉にする
自分に対しての声かけ。
• 「今日はちょっとイライラしやすい日だな」
• 「疲れのせいかも」
感情を名前で呼ぶと、脳が落ち着き始めます。
③ 行動ではなく“目的”を見る
例)
靴を揃えない → 怠けているのではなく“早く遊びたい気持ち”
片付けない → どこからやればいいのか分からない
目的を理解すると、叱るより「手助け」がしやすくなります。
④ 1日1回「できたこと探し」
夜でも朝でもOK。
• 優しくできた場面
• 自分でがんばった場面
• 手伝ってくれたこと
ポジティブな視点は叱りすぎを防ぐ最大の予防策です。
まとめ
親が“叱りすぎてしまう”のは、あなたが悪いわけじゃない。
叱りすぎは
・性格
・親としての能力
の問題ではありません。
ほとんどは「疲れ」「タスク過多」「季節の不調」など、外的要因によるもの。
気づいた時点で、親子関係を整える一歩が踏み出せています。
どうか自分を責めずに、
“今日はちょっと頑張ったね”と自分を労ってあげてください。



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