― 子どもにとって安心で、親にも無理のない“居場所づくり” ―
学童に行かなくなる背景には、
・人数過多で入室できなくなる
・集団生活のストレス
・音や刺激の多さ
・人間関係の疲れ
など、様々な理由があります。
どんな形であれ、放課後の過ごし方が急に変わると、子どもも親も少なからず戸惑いますよね。
ここでは、子どもの心と発達にとってプラスになる選択肢を複数ご紹介します。
自宅で「静かな回復時間」をつくる
学校でがんばった体と心をクールダウンさせる時間はとても大切です。おうちの中で一人で安全に過ごせる子の場合はおうちでゆったりもいいですね。
●おすすめの過ごし方
• 読書や塗り絵
• ブロック・工作など一人遊び
• ペットとのふれあい
• ゆったりおやつ時間
• 時間を決めてタブレットやTVでゆっくりする
• 帰宅後まず布団にごろっとする
★OT的ポイント
▶ 刺激を減らすと脳が安心モードに。癇癪・疲れやすさの軽減につながる。
▶ 「何もしない時間」は実は発達にもプラス。
近所の公園・屋外でのびのび遊ぶ
放課後の公園は学童より自由度が高く、子どもが自分のペースで過ごせます。近くの公園まで行き来でき、友達とのやり取りがおおむね問題ない場合は外も選択肢に入れられます。
●おすすめの過ごし方
• 自転車・キックボード
• 砂場・鬼ごっこ
• ボール遊び
• 自然観察「どんぐり探し」「虫探し」
★ポイント
▶ 外遊びはストレス発散・体力づくり・睡眠改善に効果的。
▶ 親付き添いが必要な場合は「今日は15分だけ」と短い時間でも気分転換効果が得られます。
祖父母宅で過ごす(無理のない範囲で)
近くに安心できる大人がいる場所は、子どもにとって「保護的な環境」になります。毎日でなくても協力してもらえると心強いですね。
●おすすめスタイル
• 週1〜2回だけ
• 夕食までみてもらい帰宅時間をずらす
• 習い事の送迎だけお願いする
★ポイント
▶ 両親の負担も大きく減る。
▶ 子どもにとって“安心できる大人”の存在は大きい。
放課後デイサービス
「学童がしんどいけど、一人だと不安…」「年齢的に学童に入れなくなったけど一人じゃいられない」という子にとって良い選択肢。
●メリット
• 少人数で過ごせる
• 専門職が支援してくれる
• コミュニケーション練習になる
• 保護者負担が減る
• 送迎がある施設も多い
★ポイント
▶ 見学して「本人に合うか」が最重要。
▶ 子どもが安心できるかどうかを最優先に。
放課後の「習い事」をメイン居場所にする
習い事でいきいきすることも多いです。興味のある活動を探してあげればぐんぐんのびます。その子の普段の行動を見て提案してみるのもいいですね。
●おすすめの習い事例
• 体操・スイミング(身体を動かす)
• ピアノ・絵画(集中しやすい)
• プログラミング(好きが伸びる)
• 英語・そろばん(少人数が多い)
• 将棋・レゴ教室
★ポイント
▶ 学校とは違う環境で成功体験をつくれる。
▶ 週1〜2回でも十分。
友達と遊ぶ「個別の約束」スタイル
学童のような大人数ではなく、気の合う1〜2人と遊ぶとストレスが少ないです。最初のうちは親が代理で約束のやり取りをしたり、手のかかることが多いですが、そのうちにルーティンになって慣れてきますよ。
●遊び方例
• お互いの家で遊ぶ
• 公園で待ち合わせ
• 一緒に軽食→宿題タイム
★ポイント
▶ “狭く深い関係”は、子どもに安心と自信を与える。
▶ 週末だけでもOK。
図書館・児童館など、静かに過ごせる公共施設
人混みが苦手な子も利用しやすい環境。
●おすすめポイント
• 宿題が集中しやすい
• 子ども向けイベントがある
• 自宅以外の「居場所」になる
完全在宅勤務+見守りでOKの日をつくる
毎日ではないけれど在宅勤務の調整が可能な日があれば、「今日は家でゆっくりしていいよ」の日をつくってみると、
✓ 心のエネルギーが貯まる
✓ 学校生活のしんどさが減る
という効果もあります。
まとめ
大切なのは“行かない代わりの安心をどうつくるか”
学童に行かなくなると、親も子供も時間をどう過ごしたらいいのか悩みますよね。安全に家で過ごせるのか、安全に友達と外で遊べるのか、最初のうちはどこまで許可をしてあげられるのかを見極めて、その子にとって心地いい居場所を探してあげることが必要です。
大事なのは、
✔ 子どもが安心できる
✔ 自分のペースで回復できる
✔ 小さな「できた!」が積み重なる
そんな放課後をつくってあげること。
仕事をしながら、新たな環境を模索するのは簡単なことではないですので、親の負担が大きくなりすぎないことも重要です。親も子も無理のない放課後の過ごし方を探してみましょう!



コメント