ASDの子が伸びる勉強法

学齢期の対処法

ASD(自閉スペクトラム症)の子が伸びる勉強方法とは?

ASD(自閉スペクトラム症)のお子さんは、得意・不得意がはっきりしていることが多く、興味のあることに深く集中できる一方で、抽象的な指示や感覚刺激には困難を感じることがあります。けれども、「合った方法」で学べば、ぐんぐん伸びる子がたくさんいます。

ここでは、ご家庭でできる支援の工夫を紹介します。

こだわりのあるものを「とことん尊重」

ASDの子は、一度興味を持ったものに強く集中できる「こだわりの強さ」が特徴的。そのこだわりを「勉強の入り口」に使うのが効果的です。

例:
• 電車が大好き → 路線図を使って地理や算数(距離・時刻)を学ぶ
• 恐竜が好き → 恐竜図鑑でひらがな・カタカナを覚える

「好き」なものは集中力記憶力を引き出してくれる強い味方になります。好きなキャラクターの問題集を選んでもらうのもいいですね。

目で見てわかる教材を使う

ASDの子は「耳からの情報」より「視覚情報」の方が理解しやすいことが多いです。以下の工夫が効果的です。

おすすめの工夫:
絵や図、写真が多い教科書、タブレットを使う
• 書く量を減らして、マークや線で答えられるプリントを使う
• ホワイトボードや付箋で指示を整理する

耳で聞く説明より、「見てわかる工夫」を取り入れると、理解度がぐんと上がります。

スモールステップで「できた!」を増やす

ASDの子は、「先が読めない不安」「大きすぎる課題」に不安を感じやすい傾向があります。そこで、1つの課題を細かく分けてあげると安心して取り組めます。

例:プリント1枚の宿題でも…
• 「今日は5問だけやってみよう。明日また5問やってみよう」
• 「最初の2行だけ読もう」

できたら大げさなくらいほめてあげて、「自信の貯金」をしていきます。

勉強をパターン化する

「学校から帰ったら、勉強机で10分勉強する」といったように、勉強する時間や場所をパターン化すると混乱を減らすことができ、スムーズに取り組めます。

勉強する「場所」と「時間」を整える

ASDの子は感覚に敏感な場合も多く、周囲の音や光、ざわざわした環境が気になって集中できないことがあります。

工夫できるポイント:

  • 静かで落ち着ける場所を選ぶ(リビング学習より個室、壁際など情報量を少なくする)
  • 1回の勉強は10~15分程度にして、こまめに休憩をはさむ
  • 机の上は、勉強するもの以外何も出さない

復習より予習

ASD(自閉スペクトラム症)の子は、新しい情報や変化に敏感なため、自宅であらかじめ授業内容に触れておくと、学校の授業での入力がスムーズです。本人も軽く内容をしているだけでも、不安感すくなく授業に取り組むことができます。

まとめ

安心できる環境設定明確な見通し教材選びで学びの力をどんどん引き出しましょう。

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