「友達を叩いた」「おもちゃを投げてしまう」「ママを蹴ってくる」——
そんな場面に、戸惑ったり、悲しい気持ちになったりしたことはありませんか?
暴力的な行動は、放っておくと習慣になってしまうのでは…と心配になりますよね。
でも実は、子どもが暴力的な行動をとるのには、ちゃんと理由があるんです。
この記事では、子どもが暴力に頼らず、自分の気持ちをうまく伝えられるようになるための3つの関わり方をご紹介します。
「暴力はダメ」より「どう伝えればいいか」を教える
子どもはまだ、自分の気持ちを言葉にして伝える力が未発達です。
そのため、「怒った!」「悔しい!」「悲しい!」という強い気持ちを、叩く・蹴るという行動で表現してしまうことがあります。
ここで大人がただ「叩いたらダメ!」と叱ってしまうと、「気持ちを伝える方法がわからないまま」になってしまうことも。
🔸 関わりのポイント:
• 「叩きたくなるくらい悔しかったんだね」と気持ちを代弁する
• 「そういうときは『いやだ!』って言えばいいよ」と伝え方を教える
子どもは、“怒ってもいいけど、どう伝えるかが大切”ということを、大人の言葉から少しずつ学んでいきます。
“落ち着く方法”を一緒に見つけておく
暴力的になってしまう子は、気持ちが高ぶったときにどうやって落ち着けばいいのかを知らないことが多いです。
怒りのエネルギーを外にぶつける前に、自分で落ち着ける方法を知っていれば、暴力に頼らなくてもすむようになります。
🔸 おすすめの「落ち着き方」例:
• 深呼吸を3回してみる
• クッションをぎゅっと抱きしめる
• 静かなところに少し移動する
• 気持ちを絵に描いてみる
「怒ったときはどうしようか?」と日頃から一緒に考え、“自分を落ち着ける練習”をしておくのがおすすめです。
暴力のあとには、関係の修復を一緒に
子どもが誰かを叩いてしまったとき、「ちゃんと謝りなさい!」と強く言っていませんか?
でも、怒られたショックや自分でも反省している気持ちがあって、どう謝ればいいのか分からないという子も多いです。
そんなときは、「叩いたら相手はどう思ったかな?」「どうしたら仲直りできるかな?」と、一緒に考える時間を持つことが大切です。
🔸 関わりのポイント:
• 子どもが謝るタイミングは本人の気持ちが整理できたあとに
• 「叩かれたら痛いよね」「お友達びっくりしちゃったね」と共感の気持ちを育てる
• できたら、「次は手をぎゅっとにぎろうか」など“次にとる行動”を提案
こうした積み重ねで、子どもは「やり直せる」経験を重ねていきます。
まとめ
暴力的な行動が出ると、親としてとても不安になりますよね。
でも、叩く・つねる・蹴る…その行動の奥には、伝えられない本当の気持ちが隠れていることがほとんどです。
叱る前に、その子が何を感じていたのかを一緒に探ってみてください。
そして、「気持ちを伝える方法」「落ち着く方法」「やり直す方法」を、日々の中で少しずつ教えていけたら、それが何よりのサポートになります。
子どもが「暴力でなく、言葉や行動で伝えられる」ようになるまで、焦らず、根気よく、一緒に育んでいきましょう。
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